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ストックオプション制度

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2009年9月 9日発行:ストックオプション制度

【キーワード解説】 〜exBuzzwordsキーワード解説より〜

ストックオプション制度とは、会社の将来の株価と連動した長期インセンティブ制度の1つである。

 

会社が取締役や従業員、その他外部の取引先等を対象として、あらかじめ定められた価格(権利行使価格)で、自社株を購入することのできる権利(ストックオプション)を与える制度である。

 

株価が権利行使価格より上昇した場合は、権利を行使し、市場より安い価格で自社株を購入することができる。市場で売却すれば差額がキャピタルゲイン(株式の値上がり益)となる。
反対に株価が権利行使価格を上回らなければ、権利を行使しなければよく、株価下落による損失はない。現物の株をもらうのではなく、株式を一定の金額で買う権利が付与されるため、対象者にしてみれば、リターンはあれどもリスクはないと言える。

 

ストックオプションをインセンティブのツールとして取り込むことで、経営幹部だけでなく、従業員の株価に対する意識が高まり、業績向上、株主重視の経営に結びつく。さらに、市場価値の高い人材を確保する手段としても有効である。

【昨今の状況】

今こそ、ストックオプション制度導入の絶好機ではないでしょうか。企業におけるリストラはひと段落し、業績は引き続き厳しいものの底うち感がある上、肝心の株価は先高観が日を追うにつれ高まっているように感じます。リストラに残って他人の分の仕事をこなしている役職員のモチベーション向上・優秀な社員の引きとめのため、株価が安く先高観のある今こそ導入の好機だと考えます。

 

これまでストックオプション制度において過去2度に亘り触れさせていただき、その功罪・懸念事項等に触れて参りました。しかしながら現実には、株価の低迷と上場企業の激減によって制度自体がほとんど活用される機会がなく、そうした"罪"の部分や懸念事項に対して焦点が当たることはありませんでした。
一方、逆の見方をすれば、わが国の導入企業においては、ほとんどの企業において制度としていかなる成果も上がっていないのではないかといわざるを得ません。おそらく、オプションを付与されたときはやる気が向上したものの、結局付与されても行使して利益を得る機会に恵まれず、そのままやる気を継続させて株価の向上に貢献しようなどと考えた従業員はほとんどいないのではないでしょうか。あえて利点を見つけるならば、優秀な人材をストックオプションの存在によりひきつけることができたという採用面での効果だけではないかと考えます。

 

しかし、こうした批判的な意見は主に「ストックオプションを付与することで業績や株価が向上する」などという導入サイドの理想・建前論で考えるために起こるものです。
ストックオプションをもらっている側からすれば、「株価が上がってくれればラッキー。うまくすれば自分のオプションがいつか何百万、何千万円に」という皮算用をしているだけですから、結局は行使して利益の得やすいストックオプションでなければ、モチベーション向上の効果にはまったく結びつかないわけです。こうした現実論からすれば、今こそ"期待度の高い"ストックオプションの導入が可能な時期なのではないでしょうか。

 

また、急激な景気悪化とそれに伴う人員・コスト削減、事業の縮小により、ひとりひとりが負担する業務範囲は随分と拡大しているはずで、リストラ下における緊張感も含め、従業員のモチベーションはいまだ底を這っているか、底打ちしたとはいえない状態にあるだろうと考えております。来るべき景気回復時に従業員を今一度従業員のやる気を喚起するためにも、今からインセンティブ向上策の導入は検討しておかねばなりません。そうした中で上段の株式市況などを考えるに、今こそ期待される効果を最大限に発揮しうるときではないかと考えております。

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